【こんな症例も治りますシリーズ 595】 犬の『 外傷レベルで変わる角膜潰瘍 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、犬の角膜潰瘍の目です。

■ 左は、無染色の目の症状です。

■ 右は、角膜潰瘍の種類と深さを検査する眼科用色素染色を行った目です。 角膜の右寄りに、黄色く染まった部分があります。

 

参照サイト:

https://00m.in/21STC

 

犬 ミックス犬 5歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 朝から右眼がしょぼつく 】という事で来院されました。

 

 

 

◆◆ 昨日、ドッグランで遊んだとの事です。

 

■ そこで、眼の検査を行いました。

 

■ まず、一般的な眼科検診を行った後に、フルオレセイン染色テストを行いました。

 

 

■ 蛍光色素を染み込ませたフルオレセイン試験紙を、眼球の結膜にあてます。

 

 

 

★ すると、角膜上皮の欠損や上皮の細胞同士の接着が弱いところに染色液が染み込むことで、角膜が傷ついているか調べる検査です。

 

 

 

★ 検査を実施したところ、一部の角膜が染色されることがわかりました。

 

 

 

■ 傷の深さや、眼球内部の炎症はスリットランプという特殊な眼科器具を用いて調べます。

 

 

 

 

■ 眼球の内部に炎症(ぶどう膜炎)はなく、角膜の傷は浅いものでした。

 

 

■■ 眼球への傷が深い場合、『 デスメ膜瘤 』が大きくなり、ドンドン悪化していきます。 涙が多い、目の赤みが激しい、片目だけを細める、などがありましたら、『 素人判断はせずに! 』眼科が詳しく分かる動物病院に行かれて下さい。

 

 

 

◆◆ 今回の子は、『 角膜びらん、角膜上皮の傷 』であると診断しました。

 

 

■ 今回の原因はドッグランで遊んだ後、との事なので、芝生や土などによる異物によるものの可能性が高いですが、他にドライアイがあったり、眼瞼のまつ毛や、顔面の毛が入ったりして傷つく場合もあるので、注意して観察する事が大切です。

 

 

 

■ 今回の子は、角膜を保護する点眼薬と抗生剤点眼を使用し、二週間後にはキレイに治ってくれました!

 

 

 

■ これからも注意し、診断、治療を行なって行きたいと思います。

 

 

 

 

獣医師 増田正樹

 

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